MENU
  • CONTACT
  • DOWNLOAD
MENU
CLOSE
INFORMATION 更新情報
TOP > 更新情報 > 「追いトップガン」とは? ヒット映画を支えるリピーター層の存在
コラム 2022年8月4日

「追いトップガン」とは? ヒット映画を支えるリピーター層の存在

皆さんは、お気に入りの映画を観るために何度も映画館に足を運ぶことはありますか?
最近のヒット映画作の裏には、同じ映画を繰り返し鑑賞する「リピーター層」の影響が大きくなっていると言われています。
今回は最近の作品を例にヒット作品を支えるリピーター層について考察してみよう思います。

口コミで伸びて興収100億超え!トップガン マーヴェリックの場合

5月27日公開の『トップガン マーヴェリック』は、公開から2か月あまり経った現在も絶好調ロングラン上映中です。興収は8月1日時点でなんと100億円を超え、コロナ禍以降の実写映画の興収ナンバーワンとなっています。

当作品の特徴と言ってもよいのが、口コミの高評価とリピーターの多さ。公開から2か月以上経った今も、Twitterや映画レビューサイトなどで毎日フレッシュな感想がどんどん投稿されています。何度も熱心に映画館に通うファンの姿もあり、SNS上では「追いトップガン」という言葉まで生まれ、ニュースにも取り上げられるほどの盛り上がりを見せています。これまでもアニメ作品やスターウォーズ、マーベルシリーズなどでは何度も鑑賞する熱いファン層の存在が見られましたが、こういった元々のファン層を持たない洋画作品でも今回リピーターが続出している動きは珍しいかと思います。

実は当コラムを担当する私も「追いトップガン」をしまくり、合計9回トップガンのために映画館に足を運びました。20回、30回と観ている方もいるそうです。SNSでリサーチした結果、65回鑑賞した人が今のところ判明している最高記録でした!

ちなみに「#追いトップガン」のハッシュタグは、映画公式アカウントも使用しています。

『トップガン マーヴェリック』では、IMAXや4DXなどのラージフォーマットが、高稼働しているのも特徴です。一部の劇場では夜毎に席の争奪戦が繰り広げられるほど。通常上映で観た鑑賞者が、ラージフォーマットで2回目以降を観るケースもあるようです。
熱量が高いファンを獲得したために話題が尽きず、結果として興収や動員に繋がったと言えるでしょう。

 

ヒット作品のリピート率を調査してみると

現在ロングランヒット中の3つの作品で、リピーター層は実際にどれぐらい含まれるのか独自にアンケート調査を行ってみました。

まずは先述の『トップガン マーヴェリック』。この調査の中では2回以上鑑賞したリピーター層の割合は、全体の約2割弱でした。さらに3回以上鑑賞したとの回答者は全体の約6%。10回以上との回答者も数名存在しています。大ブームとなり幅広い層まで鑑賞者層が広がった作品なので割合としては決して多いわけではないようですが、一部の熱いリピーターが存在することも事実のようです。

ちなみに、アニメ映画になるともう少しリピーターの割合は増加します。GW映画の定番作品であり今年もシリーズ最高に近いヒットとなった『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』では、リピーター率は24%まで上がります。
さらに注目は全国108館という中規模公開ながら現在までに興行収入20億円を超えるスマッシュヒットとなった『映画 五等分の花嫁』。この作品ではなんと53%がリピーターという結果に。2人に1人は複数回鑑賞しているということになります。これは驚異的な数字と言えるのではないでしょうか?

 

映画作品側が仕掛けるリピーター獲得施策は

※『映画 五等分の花嫁』公式サイトより

ヒット作のカギとなるリピーター層を生み出すために、映画作品側でも工夫がみられます。『映画 五等分の花嫁』では、イラスト入りのミニ色紙など週替わり特典の配布があり、積極的にリピートを促進しています。最近では実写作品の『鋼の錬金術師 完結編』でも原作者描き下ろしのイラストカードが配布、『余命10年』ではオリジナル・ポラロイド・フォトカードが配布されるなど、アニメ以外にも入場者特典配布の流れは広がりつつあるようです。

その他では、趣向を凝らした特別上映開催のケースもみられます。
映画を観ながら声援を送って楽しめる「応援上映」は今は開催は難しいよですが、ペンライトや楽器、拍手、コスプレなどの使用がOKの「無発声応援上映」と形を変えて人気が続いています。

※『モエカレはオレンジ色』公式Twitterより

さらに新しい試みとしては『モエカレはオレンジ色』『特「刀剣乱舞 花丸」雪月華』では、鑑賞中の「ツイートOK上映」が開催。本来ならば上映中のスマホ利用はマナー違反ですが、「ツイートOK応援上映」なら、映画を観ながらリアルタイムで感想をTwitterで共有することが可能です。映画館に来られなかった人も、応援上映のハッシュタグを見ることで、現場にいなくても応援上映の感想を見ることができます。SNS時代だからこその応援上映形式と言えるのではないでしょうか?

今回は最近の映画作品を支えるリピーター層の存在について取り上げました。
2度、3度と観ることによって最初には気付かなかった作品中のシーンやセリフの意味に気付くこともあったりしますよね。作品ファン同士がSNS上で鑑賞回数や感想を共有しながら作品を応援して盛り上げていくのはこの時代らしい映画の楽しみ方ですね。

CONTACT
シネアド、映画館プロモーションに関することなど、お気軽にお問い合わせください。