日本映画製作者連盟(映連)の発表によると、2024年の興行収入は2,069億円、総入場者数1億4,444万人を記録しました。
今年は、洋画・邦画ともにラインナップが充実しているほか、新規映画館の開業によって観客の選択肢が広がり、2024年の興行収入を大きく上回るとの見方が強まっています。
そこで現状、映画館はどれくらい利用されているか、どんな映画ジャンルに興味・関心が高いか、当社の最新調査データから一部ご紹介します!
映画館利用率は49% 2人に1人が映画館に来場
上記グラフは調査を行った2025年2月以前の1年間に映画館で映画を観た回数を質問したものです。
結果は、映画館利用率は全体で49%と、約2人に1人が年1回以上映画館を利用している計算になります。
「年1~2回」映画館を利用している人が最も多く23.8%、次いで「年3~5回」が13.8%となりました。
コロナ禍で動画配信サービスが急伸し、手軽に多くの映像作品を観れる時代になりましたが、映画は2人に1人が映画館で鑑賞する大衆娯楽なのです!
Z世代こそ映画館好き? 若年層に響く映画館体験
次に、映画館を利用している人の年代分布をみていきます。
10代・20代ともに約66%が年間1回以上利用、30代が53.2%と、積極的に映画館で鑑賞している人が多い結果となっています。
さらに10代・20代では、約20%が年3回以上映画館に訪れており、若年層ほど来場率が高いのです。インターネットが身近なデジタルネイティブの若年層の方が、映画館で鑑賞する体験に魅力を感じているのかもしれません。
また、「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」「変な家」など、10~20代をメイン層とするアニメ映画や邦画実写が豊富なこと、映画鑑賞も『推し活』の手段となっていることが、若年層の来場率向上の一助となっているとも考えられます。
アニメ映画人気は10代だけじゃない!30代・40代にも浸透
では、映画館利用者はどのような映画ジャンルに興味・関心が高いのか、それらを調査した結果が上記のグラフです。
全体では「邦画アニメ作品」が最も高い32.5%となりました。世代別では、やはり10代、20代では「邦画アニメ作品」の関心が最も高くなっています。
意外な結果となったのは、30代は「邦画アニメ作品」が36.4%、40代も「邦画実写」「洋画実写」を大きく上回り、「邦画アニメ作品」が32.6%と最も大きな割合を示している点です。これまでアニメ=子供や若者が見るものというイメージがありましたが、いまやアニメは世代を問わないコンテンツに変化してきています。
近年の傾向として、アニメ映画や邦画実写の公開が多く好調であることからも、アニメや邦画に関心のある10~40代の需要に合致しており、年間の来場率が増加傾向にあると考えられます。
いかがでしたでしょうか。
当社では、日々このような映画館や映画作品の来場者に関する意識・行動調査をしています。
今後も、興味を持っていただけるようなリサーチ分析をご紹介してまいります!
DATA: 弊社実施インターネット調査より 期間:2025年2月 調査対象 全国在住15~59歳の男女